今日読んだのは以前(詳細は忘れました)に人から紹介された本です
土漠の花
著者:月村了衛
出版:幻冬舎文庫
自衛隊が海外派遣されて、もしも…、が起きてしまったときの話です。もちろんフィクションなのですが、自衛隊や国の反応や対処が実際に有り得そうな動きをしているために現実に迫る迫真のフィクション小説です
こういう予想できる不測の事態を起こさないために法律を整備しなければいけない。教えてくれた方はそのために政治家ではない官僚が何をできるかについて真剣に考えていました。
私も自分の立場からどのようにするべきか、紹介された当初は考えていました。申し訳ないことに効果的な案は思いつかなかったので、人に紹介してみることにしました。
いい案があったらよろしくお願いします
以下はネタバレを含みます
人命救助のために向かった海外派遣先で助けを求める女性が自衛隊の元にやってくる。その女性を追ってきていた組織は容赦なく自衛隊員たちに銃を向け、何人もの隊員を射殺する。
これがこのフィクション小説の開幕すぐの出来事です。
自衛隊のあり方の問題から自衛隊が求められる対処をしようとして敵前に立った現場指揮官は射殺されてしまい、指揮官不在の隊員たちは次席の曹長たちの指示の元でその後の進路を考えて行動していくことになる。
調べてみたら、現行の法律ではそれも現場指揮官が指名していなければ法律違反である。攻撃してきた人に反撃するのすら法律違反。
つまり、法律を気にしていたら全滅する
自衛隊の現実を描いているようで恐ろしいです。こうなったときに責任を負う立場になる人が裁判で裁かれることになってもいいから生き延びるという決断できない人だったらあっという間に全滅します
そういった啓蒙的な部分以外の描写として、自衛隊の中にある出自による差別や確執なども描かれていて、自衛隊という官僚組織の形態をとる公務員なら有り得そうと思えることも書いてあり、より現実味が増していました
ここからは私見ですが、
現実でこうならないためには、海外派遣を一切しない。しなくても敵は海を渡ってやってくるかもしれませんので、やはりきちんと自衛隊を認めて自衛隊員の待遇をよくすることが必要だと思います。良くするというより、本来は整えられて当然の法律を揃えるという意味です
海外派遣の最中に襲われた際の対処で国際問題にならないように。隠蔽するしか対処がないなんて事態にならないように。
せめて自衛隊を襲いに来た人を迎撃したら民法で裁かれるなんてポンコツな事態が起きないように、また内部の揉め事でも軍法会議を開けるように、名前は自衛隊のままでいいから必要なときに無駄に民法で裁かれないような処置が必要だと思います
国民を守るために武器を持ってくれて命をかけてる人が、国民守るために引き金を引いたら民法で裁かれるなんて、どんなあんぽんたんな事態よ
いい加減にしなさい!と言いたくなります。
しかし、この小説の最後は戦闘があったことがなかったこととして報告されます
敵兵に殺された自衛官の殉職は事故だった、と。
アメリカの都合と日本の世論に配慮した結果、何名もの自衛官の戦闘での殉職が事故扱いになりました。建設的な意見を言わずにぎゃーぎゃー騒ぐバカたちに配慮した結果です
国のために働く彼ら彼女らに報いることのできる国に早くなってほしいと私はこの小説を読んで切に思いました
逆に報いられないこの国が恥ずかしくて仕方ないです。似たようなことがもし、仮に起きてしまった場合、今の日本ではこの小説のように隠蔽して終わってしまうような不安があります
世界見渡してどの国でも、自衛官(海外では軍人)や警察官を貶めて貶している国はないです。日本は情報戦に負けて主要メディアを敵国になり得る人たちに明け渡しています。いつまでも他人に国の舵取りの一角を貸していてはいけないと私は思います。
現にフィクションではなく、防衛白書にあるように海上自衛隊や航空自衛隊が領土領空領海そして日本国民の生命と財産を狙ってやってくる他国の対応に追われています。
そのことに気付ける入口になる本ではないかと思います
注意⚠私の勝手な持論であり、著者や該当組織とは何も関係ありません
それでは、またねーヾ(*´∀`*)ノ