今のところ文豪ストレイドッグスでは一番好きなキャラクターである(スピンオフの主人公だからという贔屓目も十二分にある)織田作之助の異能名である天衣無縫を読んでみました
死に方も二次元の世界らしくかっこよかった彼の異能の作品はさぞかっこいいのだろうと意気込んで読んでみたのですが…(笑)
でも確かに織田作くんならわかるかも、といった内容でした。彼の書き方で、夏目漱石の続きは難しいような気もします。
夏目漱石の作品は基本的にプライド高そうな臭いが作品からしますが、織田作之助の作品からはじわじわとした笑いがあります
あらすじ
美人ではない主人公(女)が帝大、たぶん京都大学のことと思われるを出た男と夫婦になり生活していく話からそのちょっと情けない男について語っていく物語である。
風采の上がらない眼鏡をかけた、ダサい男と見合いをすることになった主人公はお見合いの日に飲み会故の遅刻をしてきた男について酷評を下す。
しかし、見た目についてコンプレックスを持っていた彼女に対して、全てにおいていいひとだったというお見合い後の彼からの褒め言葉で、恥ずかしいと思いながらも結婚の申し出を承諾する。
お金を友人から借りられてしまう彼は約束が大切であり(金策を押し付けられていることである)とその場その場で考えてしまう癖があり、その後の予定を忘れてしまうことがよくある。
主人公は怒りながらも母親に尻に敷いていい男にしなさいというアドバイスを実現するために、友人の金策をするために知人から多くの借金をしている男の財布をしっかりと握りしめて日々を過ごしていた
しかしながらそこまでしても、奥さんとなった主人公の元に金策を願い出た友人を前振りなく送ってきたり男は悪びれる様子がない。
主人公が怒り、お仕置きをしてもその途中で寝てしまうほどである。
しかし、ある日から男がこれまで貸してきた友人たちに金策を求める。しかし、友人たちはお金が無いと断るが、男は邪気なく金策を求める。これまで無理をして金を集めて彼らに貸してきた男の金策を彼らは応じない。
ただ彼について彼はすごい男だ、と称えるだけである。
ただの押しの弱いダメ男でしょ?!!と途中までは少しばかりイライラしながら見ていたのですが、彼女の心情描写や彼のダメ男っぷりに途中から楽しくなってきます
男も悪いやつじゃないと思えます、ただダメなやつなだけです
奥さんになる主人公とのディナーで、昼に友人からお金をむしり取られたから夕飯代が払えないときなどすごく笑えます。育ちの良い主人公はありえない!と憤慨しますが、既にこのダメ男に笑かして貰っている私はただただ面白いです
往来でお金の無心を婚約者にしてくるところも、プライド無さとダメさ加減に、うわ、こいつ酷!!奥さんぶん殴っていいと思うわ!って思いながら読み進めるのが楽しいです
友人には欲しくありません、ついでに旦那にはもっと欲しくありませんが(笑)
傍から見てる分には楽しいダメなやつが書かれているからちょっと楽しいのかと思います
ただ、文豪ストレイドッグスの太宰織田作安吾の会話の理由がなんとなくわかりました。
織田作のツッコミどころでツッコまないのはここから来ているのかなと思い、より途中からニヤニヤしながら読んでいました
そして最後は奥さんが男の友人にお金を貸さなかったために着ていた服を質屋に出してお金にしてしまいます、だから天衣無縫*1ヶラヶラ
楽しいバカですよね
朝の通勤時間に楽しい時間を過ごせました、是非読んでみたらいいと思います
それではまたねーヾ(*´∀`*)ノ
*1:´∀`*