おとなの勝手に綴る読書感想文

乱読家が読んだ本の感想を書いていくだけのブログ

パンドラの匣 を読んでみた

大宰治のパンドラの匣を読んでみました

 

 


パンドラの匣

 

 

手紙形式の小説です。

終戦直後の豪農の家に生まれた青年が主人公です。手紙は結核患者の療養所で過ごす青年とその友人のやり取りです。

結核であることを自覚しながら、親に黙って自分のことを早く死んでしまって世間からの嫌な目から解放されたがっていた青年はある出来事から吹っ切れ、父親に結核であることを打ち明けて、療養所に向かう。

療養所は他の病院とは異なり、患者を塾生、看護師を助手と言って一日の日課を決めて身体を動かしたり勉強をしたりして過ごしていた。

その中で、青年は新しい青年になったと言ってこれまでの名前小柴ではなく塾生としてのあだ名ひばりとなったと言って、恋愛感情やその他の様々なことから解放されて過ごしているつもりでいた。

看護師たちのやり取りや同部屋の患者同士のやり取りを通して、彼は助手の2人に興味を持っていた。竹さんとまあ坊だ。

竹さんは背が高く、仕事が良くできる看護師でらまあ坊は新人の若い看護師である。

青年はまあ坊がお気に入りと言いながら、興味のある人には秀逸なあだ名を付けられないという。

ほかの孔雀やらカントトといったあだ名の看護師に比べたら明らかに竹さんとまあ坊に興味があるのは読み手はわかるが、青年はそれに気が付かないふりをして過ごしていく。

竹さんが病院長と結婚すると聞いて泣いてしまう記述とともに、実は竹さんのことが一番気に入っていたことを手紙に告白する。

 

 

太宰治なのになんだか切ないが、普通の文学で驚きました。でもやはり人間の描写がとても上手くて読んでいて引き込まれます

読みやすさでいえばこれまで読んできた他の太宰の本より読みやすかった気がします

 

生死について太宰の考えが散りばめられていて、あー、そう考えていたんだと思いながら読むと他の作品での読み方も少し変わるような気がします。

 

前に坂口安吾の作品で、太宰は見栄っ張りで自分を良い家の生まれのように見せたがる癖がある。と言っていましたが、ここまで何作か読んできて、太宰治の作品の主人公は大抵良い家の生まれでその品の良さが相手から好かれているという設定が多いなと思いました(笑)

それが太宰本人の癖であると言えてしまうぐらい仲の良かった坂口安吾のセリフを見てから太宰治の作品を読んでいくとより、厨二病だったのかな?と思いつつ読めます

 

何日か太宰治の作品を読んでいなかったら嫌な夢を見たので、これで今日はいい夢を見ると信じてます( ̄▽ ̄)ニヤリッ

 

それではまたねーヾ(*´∀`*)ノ