おとなの勝手に綴る読書感想文

乱読家が読んだ本の感想を書いていくだけのブログ

この1冊で泣けて勉強になる

話題になっていましたが、できれば政治的な香りのするものは避けていたくて読んでいませんでした。

ただ、避けているのと知らないままでいるのは別だと思って、読んだのですが一気に読破してしまうほどのめり込んでしまいました。

 

ノンフィクションだけあって、本部のノロマさにイラッとしたり、現場の空気感が伝わってくる描写があったりします。

そして、同じ時間軸のマスコミの本当にゴミな報道に血も涙もないクズが!!と怒りたくなる気持ちもわかりました。

 

ここまでではなくても、似たようなことを思ったことがあるのでギリギリと歯ぎしりをしました。

本のネタバレもなにも、単に過去のことなので、軽く内容に触れて感想を述べていきたいと思います。

 


死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発 (角川文庫)

 

福島第一原発事故

このノンフィクションの題材は福島第一原子力発電所東日本大震災のときの話です。

その運転員と所長を中心に話がすすんでいきます。

 

地震発生したときの恐怖、その後の忙しくて体力はとっくに尽きてるのに動き回れる謎の精神状態がリアルに描かれています。

他にも、戦前の滑走路だったころから原子力発電所ができて、そして避難生活になるまでの町の変遷を80代の住民の目線から語られています。

 

冬になる度に出稼ぎでいなくなる親が家にいられるようになるぐらい貧しい暮らしが、原発で良くなる。

 

現実には原発の誘致が間違ってたとかいう後の祭りでしかない議論もありましたが、住民が原発に賛成するのも当然だったと納得できました。

毎年家族と遠く離れて生活していた親や子が一緒に暮らせるとなって喜ばない人はいないでしょう。

 

なぜ全力を尽くした人たちをバカにしたのか

震災で情報が錯綜している中、どうして特定の誰かを糾弾する内容の記事がかけたのか不思議でならないです。

今にも暴走しそうな原子力発電所を文字通り命をかけて止めようとしている運転員たちをバカにしたマスコミの常識や倫理観を疑いました。

 

外野からワイワイ言うだけ安全だからと、危険を省みず気持ちだけで動き回っている人たちにトドメを刺そうとしている様子は、まるで日本を滅ぼしたい第三国の介入ではないかと疑うほどです。

 

まあ、実際に震災が起きてすぐに爆撃機を飛ばしてきた隣国なら有り得そうな気がします。

今流行りのコロナウイルス支援のお礼も爆撃機でしたからね。

 

軍事力を持たずに平和なんて訪れるわけがないのを痛感します。

日本の周りには虎視眈々と生命と財産を狙ってる敵だらけです。

 

外敵だらけ

原子力発電所という内憂を何とかしなきゃ行けないのにその危険性を理解しないのんびり屋、もしくはこれを機に日本を滅ぼしたい連中のせいで悪意に晒されます。

 

私も末端ながら公務員の現場指揮官だったので、状況を理解しない本店に怒鳴り散らしたりしていました。

台風で視界がない中、海辺の装備を取りに行かせるとかバカ以外のなんでもありません。装備は地面に打ち付けてるんだから流れないっての。

目の前で黒煙を上げる航空機が本店では無いことにされたり、驚きの対応がよくあります。

 

あとは北海道から出張してきた人を沖縄に返してみたり……、些細なことから大きなことまで、組織が大きくなればなるほどポンコツになる不思議ですよね。

 

なんだかその苦労に共感できて、そして部下たちの健闘を見ると涙が止まりませんよね。

どんなに上がポンコツで責任感がなくてクズでも、現場の担当者は使命だと思って、命かけて取り組んでいる姿はやるせないです。

 

まとめ

原子力発電所の事故は、当事者にインタビューもしていないフィクション記事をまるで本当のことのように書く新聞社がいましたが、そういう事実無根のファンタジーに洗脳されないためにもきちんと取材や文書を元にした本を読んでおくべきだと改めて思いました。

 

日本に住んでいるなら読んでおくべき1冊だと思います。

 

それではまたねーヾ(*´∀`*)ノ

 


死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発 (角川文庫)